資格の概要
資格認定制度の背景
企業・団体等の行動に対する顧客・消費者の目線が厳しさを増す中、内部統制関連の法整備が進められる等、わが国におけるコンプライアンス経営への関心は一層高まっています。
このような環境のもと、各企業・団体においては、最低限の法令遵守体制の整備にとどまらず、社会や顧客からの信頼を受けて中長期的に勝ち残っていくための経営手法として、真の意味でのコンプライアンス態勢の充実・高度化が求められています。
このことを実現するためには、コンプライアンスの真の意味を理解し、自ら率先・垂範して組織をリードできる人材が不可欠です。本資格認定制度は、このような人材を育成するための方法の一つとして創設されました。
従来型のコンプライアンス | 本来のコンプライアンス | |
---|---|---|
従うべき対象 | 法令 | 企業の経営理念 経営理念を具体化した倫理綱領 |
目標 | 法律や規則で求められた最低限の義務を果たすこと | 企業の価値を高め、持続的成長を可能とするため、自ら設定した基準である企業倫理の遵守を追求すること |
業務の内容 | 法令等の違反行為を個別にチェックすること | 企業倫理遵守の精神を組織内に浸透・定着させること (経営戦略としてのコンプライアンスの推進) |
専門家に求められる能力 | 法令等の知識 (民事法、会社法、各種業法) |
以下の分野の幅広い知識及び判断力等 - コンプライアンス概論、企業倫理 - コーポレートガバナンス・内部統制 - リスクマネジメント - 企業活動およびコンプライアンスに関連する法令全般 |
認定コンプライアンス・オフィサー資格とは
資格・試験内容
資格・試験内容はこちらのPDFで詳しくご案内しております。
求められる知識
- 企業倫理、職業倫理の徹底・浸透等を図ることを中核としたコンプライアンスの基本理念に関する 深い知識、理解
- コンプライアンスの達成を目的とした内部統制、リスクマネジメントの意義、フレームワーク等に 関する深い知識
- 企業経営の基礎となる経営管理、組織論等の知識
- コンプライアンス実務に不可欠な法令等の基本概念の理解
企画推進力 | コンプライアンス体制整備に不可欠な組織体制計画、内部統制計画、リスク・アセスメント等の知識と企画推進力 |
高度な判断力 | 平常時、緊急時を問わず、コンプライアンスの本質から見た冷静かつ的確な判断力、社内外に対する的確な説明能力 |
課題の分析力・改善提案力 | 組織全体に係るコンプライアンス上の課題の分析、改善策等の提案力 |
リーダーシップ・コミュニケーション力 | ・組織全体のコンプライアンスの啓蒙、定着等のため、中心となって必要な事項を 推し進められるリーダーシップ ・経営陣、社員双方に対する説得的な意思疎通力、信頼感 |
想定される職位・職業等
- コンプライアンス統括部門、内部監査部門の責任者およびスタッフ
- 法務、総務、CSR部門の責任者およびスタッフ
- 取締役、監査役、その他経営層
- 組織のリーダー(管理職)
- コンプライアンスに関連する専門職、研究職(弁護士、司法書士、公認会計士、税理士、社会保険労務士、コンサルタント、大学院生等)
資格認定要件
以下の要件を全て満たし資格認定申請をされた方に認定コンプライアンス・オフィサー資格を認定します。
- 認定コンプライアンス・オフィサー試験 3科目に合格していること
- 社会人としての実務経験が3年以上であること
詳細は資格認定手続きをご覧ください。
「認定コンプライアンス・オフィサー試験」科目合格制度について
当機構は、認定コンプライアンス・オフィサーに必要な特定分野の知識を有すると考えられる他の資格試験合格者を対象に、資格認定に際して試験科目の一部みなし合格制度を開始することを決定しました。
① 実施時期: 2021年6月受験以降の資格認定
② 制度内容: 以下の試験合格者については、資格認定に際し試験科目の受験を免除し、当該パートを「合格」と扱います。
- パート2免除対象者
公認会計士、公認不正検査士(CFE)、公認内部監査人(CIA)
- パート3免除対象者
司法試験、司法書士試験、行政書士試験、ビジネス実務法務検定1級2級、法学検定アドバンストコース
③ 試験合格の証明
- 認定申請時に、合格証又はそれに準ずる書面の写しを機構事務局に提出する。※取得年度につきまして、制限はございません。
認定コンプライアンス・アドバイザー資格とは
定義・内容
倫理コンプライアンス、内部統制、リスク・マネジメント等に不可欠な基礎知識を身につけ、これらを実践できる優れたビジネスパーソンを認定する資格
認定コンプライアンス・アドバイザー資格の特徴
優れたビジネスパーソンとしての行動様式を身につけるうえでは、コンプライアンスや内部統制の素養が非常に役に立ちます。なぜなら、組織が目標達成のためにとるべき行動の道筋は、これらの知識があって初めて論理的に説明することができるからです。コンプライアンス・内部統制等に関する基礎的な知識・判断力の有無を試し、社会的に通用する資格を得ることは、ビジネスパーソンとしての基本的なスキルの証明として非常に有益と考えられます。
本資格が他の検定試験等と異なる特徴は以下のとおりです。
- 全てのビジネスパーソン、個人事業主、これから社会に出る学生等を対象とすること
- コンプライアンス・内部統制・企業法務等に関する基本的な知識と適切な判断力を問うものとすること
- 資格認定により、企業内外に対して、コンプライアンス・内部統制等の基礎的な知識の習得を証明すること
求められる知識
- コンプライアンスの基本理念に関する理解
- コンプライアンス達成を目的とした内部統制、リスクマネジメントの意義、枠組み等に関する基礎知識
- コンプライアンス実務に不可欠な法令等の基本概念の理解
推進力 | 現場レベルでの組織体制作り、内部統制の導入、リスクアセスメント等の実務を推進していける能力 |
適切な判断力 | 現場レベルでのコンプライアンスの本質に照らした冷静かつ的確な判断力 |
分析力・提案力 | 現場レベルでの具体的なコンプライアンス上の課題の分析力、改善策等の提案力、改善策等のチェック力 |
リーダーシップ・コミュニケーション力 | - 現場において、コンプライアンスの啓蒙、定着等のための具体的な施策を推し進められる能力 - 現場の社員等に対して、説得的に業務を進められる意思疎通力 - 担当部門において、迅速・的確に上司、コンプライアンス部門等への報告等を伝える意思疎通力 |
想定される職位・職業等
- 企業・団体等の管理職等
- コンプライアンスマインドを身に付けた優れたビジネスパーソン
- 就職や転職に際して一定の専門性を証明したい社会人、意欲のある学生等
資格認定要件
以下の要件のうちいずれかを満たし、資格認定申請をされた方に認定コンプライアンス・アドバイザー資格を認定します。
- 認定コンプライアンス・アドバイザー試験 に合格していること
- 通信講座 コンプライアンス総合コース を所定の要件を満たして修了していること
- 通信講座 コンプライアンス基礎コース を所定の要件を満たして修了していること
- 通信講座 管理職 企業倫理・コンプライアンスコース を所定の要件を満たして修了していること
詳細は資格認定手続きをご覧ください。
認定ビジネスマナー&エシックスマスター(認定BMEマスター)とは
定義・内容
現代の若手社員にとって必要不可欠な企業倫理、コンプライアンスの基本、ビジネスマナーを理解している者であることを認定する資格
認定BMEマスター資格の特徴
- 企業倫理、コンプライアンスの基本、ビジネスマナーを理解しており、お客様や職場の方々、社会からの信頼・期待に応え、誠実に業務を遂行し得る能力があることの証明になる。
- 大学生、新入社員を含む若手社員が主な対象者である。
- 本コース公式テキストは、組織の教育担当者(人事部教育担当その他各部署室の管理職層全般)が部下等に対して、企業倫理及びコンプライアンス並びにビジネスマナーとの関係性及び基本的な内容について、平易な内容で教える際の教材として活用できる。
求められる知識
- 現代企業並びにビジネスパーソンに求められる倫理観と倫理的行動に関する知識・理解
- ビジネスマナーと企業倫理・職業倫理に基づく行動に関する知識・理解
- ビジネスマナーとコンプライアンスの関係に関する理解
- 企業倫理を基礎とした「コンプライアンス」に関する理解
資格認定要件
全3回の課題を3か月以内に提出し、各回の課題の得点が全て70%以上の成績を収めた方は、「Business Manner & Ethics Master」(認定BMEマスター)を資格認定いたします。